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CSH
今年に入って、研究室が活発に動き始めている。
これまで、ゼミと言えば、
修士設計か卒制かアートか…
今年からはM1にも先生からお題を与えられて
春休みの宿題をみんなの前でプレゼンしていた。

第1回目は「case study houseが与えた影響について」
なんともおおざっぱなテーマだと思ったが
M1たちがどんな切り口で攻めてくるのか、楽しみだった。
恥ずかしながら、3年前位のcasa brutusのケーススタディハウス特集以来、
その手の情報は得ていない。
というかちゃんと勉強した記憶がない。
知識は、なんとcasa並み。
本当に恥ずかしながら…
こんなんで建築学科卒業できるのですね。。。

そんな知識のまま、ただボーっと聞くのも後輩に失礼なので、
慌てて、ゼミ前に図書館に駆け込み、
「住まい学体系 ケーススタディハウス」だけを借りてざっと読んでみた。
数あるCSH関連の書籍の中でこれを選んだのにも
かなり直感的な目論みがあった。
この本は京都工繊大の岸和郎氏と、雑誌都市住宅元編集長の植田実氏の共著である。
(厳密には共著というより、本の後半は植田さんによるインタビューをまとめたもの)
雑誌から始まったCSHなので植田氏が携わるCSH本は、
教科書的な見解だけではないはず…
やはり目論みは当たり、
そんな植田氏がCSHを訪ねて、住んでいる人ゆかりの人にインタビューをしていました。
これは面白そう。
それと、日本版CSH普及の仕掛人へのインタビューも。

当時の日本は、いまほど豊かな暮らしや住まいや家具なんかに興味のある人はいない。
それこそファッションデザイナーとか、流行を発信する人たちに興味のあったもの。
それに加えて戦後の住宅不足。
良い暮らしなんちゃらより、とりあえず寝るとこ確保みたいな時代。
そんな時代に日本版CSHはなぜ登場したのか。
日本版CSHはやはり、雑誌(モダンリビング)が特集を組み、
施主を募り、池辺陽らが建てる。
もちろん、試作住宅であるので、クライアントの要望をただ聞いてつくるのだけでなく、あくまで建築家任せの住宅。
アメリカ発のCSHは、もちろん日本人向けの住まいではないため、
日本版のCSHとして試作。
WWⅡ以後あたらしい日本を築きあげようとした人たちに、
モダンリビングの提案は、自分たちで手を加えるのではなくて
まず専門家に任せて新しい住まいを提案してもらってクライアントに勉強してもらおう、というもの。
工事費は、モダンリビング持ちで、編集一ヶ月分の予算の半分が当てられた。
モダンリビングの企画は、予算不足のため3作品で終了してしまった。
だいたい、その時代、どれだけの人がこの雑誌を買っていたのだろうか。
新しい暮らし提案のための雑誌なんて一級の贅沢品!

これが今の時代だったら、
それでなくても、もう少し人々が豊かな暮らしについて考えられるほどの余裕がある時代であれば、
もっともっとたくさんの日本人の暮らしぶりに影響力を与えられたのではないだろうか。
日本版CSHはこのあと、住宅メーカーに多大な影響を与え、住宅の大量生産化へと向かう。
建築家のつくる家が絶対!というわけではないが、
住まいを建築家に依頼するということは
やはり、豊かな暮らしが出来る生活空間を、時間をかけて一緒に作り上げていく
ことは
出来たものもその過程もクライアントにとってすてきな機会であるに違いない

そんなことを考えつつ、
わたしも、わたしの豊かな暮らしと未来のクライアントさんの豊かな住まいについて考察するのであります。。。

/jinko/
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by 2ldk-satellite | 2005-04-21 20:48 | リビング